風邪を引いた際に病院へ行く方は現状どのくらいいるのでしょうか。仕事が休めず、行けなかったり、なかなか時間が取れずに行けないから、市販薬を飲んで様子を見るという方も多いのではないでしょうか。では、最近では、今では薬局でも購入できるようになった風邪の際によく使用されるロキソニンという薬について説明していきたいと思います。
風邪引いて病院へ行くとかなりの確率で処方される薬なのが、ロキソニンです。今まではロキソニンではなく様々な名前で売られていました。たとえば、ロキソプロフェンなどの後発薬が挙げられます。この薬ももともとはロキソニンという名前の薬なのです。今では薬局でも購入できるようになっているので多くの方がロキソニンという薬を聞いたことがあるのではないでしょうか。
20年程前までは医者や看護師の医療現場の人間しか知らなかった薬なのですが、市販され始めたことがきっかけともなり、一気に有名になりました。ロキソニンが発売が開始されてから、約30年もの間、ロキソニンはよく効く鎮痛剤、痛み止めとして医師によって処方されてきた薬です。
基本的に様々な痛みに効果があるため、ほとんどの科の医師が使用しています。厚生労働省の報告書には、年間の推定使用患者数は延べ数で4500万人〜4900万人と記載されています。ロキソニンはとても頼りにされている薬なのがわかります。しかし、これほど多くの患者さんが服用している薬ですが、一説では、ロキソニンを飲むと、風邪の治りが悪くなるのではないか、と言われていることもあります。
ここで、まず薬のメカニズムについて考えてみましょう。風邪というのは喉にウイルスという悪い微生物がつくことで炎症が起きることです。喉が痛んだり、鼻水が出たりという症状があります。この風邪の原因となっている炎症というのはウイルスだけが起こしているものではありません。実は、自分の体内の炎症細胞と呼ばれているものが、ウイルスを殺すために働いている証拠でもあるのです。ウイルスと炎症細胞による炎症なのです。ウイルスは外敵です。外敵が脳などの体の中枢部に入ってしまうと大きな病気になってしまう可能性があります。そうならないために、ウイルスが入ってきた入り口で素早くやっつけようとする働きなのです。
この自身がウイルスと戦っている働きの結果、喉が腫れ上がって痛み、声がかすれたり、鼻水が出たりという症状が起こります。症状はしばらく続きますが、炎症細胞がウイルスを殺すことができれば、その症状もおさまり、風邪が治ったという状態になります。しかし、その症状が続いている間は体がつらいですよね。そのつらさを和らげてくれるのがロキソニンの役割なのです。なので、ロキソニンは直接か風邪のウイルスに働きかける薬ではないということです。